今回は、愛媛県松山市にある「瀬戸内リトリート 青凪」に行ってきました。松山で贅沢するなら道後温泉の高級旅館で・・・なんて常識はもう過去のもの。
わずか7室しかないこのホテル。部屋数が少ないので週末の予約は大変ですが、予約が取れるなら迷わずGO!しましょう。
ということで、金坊が体験してきた青凪の休日を紹介します。
瀬戸大橋を渡って四国へ
とある土曜日、まずは岡山8:32発の特急「しおかぜ3号」で松山を目指します。
瀬戸大橋を列車で渡るとき、景色を堪能するなら上りも下りも進行方向に向かって「左側」の席を確保するのが基本。
なぜかと言えば、右側だと対向の線路が邪魔になるから。その点、左側ならまるで空飛ぶ列車に乗ってる気分。上空から海や島を眺める感覚が味わえます。
頭の中でゴダイゴの「銀河鉄道999」が鳴り響くよ。
・・・ですが。
四国に入って松山までの区間は、右側の席の方が海が見えて良いんですよね。なので、金坊はセオリーに逆らって右側の座席を選択しました。
そんなこんなで車窓を楽しんでいるうちに、気が付けば終点の松山駅。11:15に到着しました。
松山の有名店「鮨いの」でランチ
愛媛・松山の旅の始まりは、ミシュランで一つ星獲得の「鮨いの」から。
駅を出て、正面にある路面電車乗り場へ。道後温泉・松山市駅方面の乗り場から「道後温泉行き」に乗ります。「松山市駅行き」は乗っちゃダメ。
10分ちょっとで「大街道(おおかいどう)」停留所に到着。下車して前方の横断歩道を右に渡れば、そこが松山一のアーケード街「大街道」の入り口です。
アーケードを進んで最初の交差点を左折、歓楽街の中を進んで最初の信号がある交差点の角に「鮨いの」が入るビルがあります。
周囲はいかにも地方都市の歓楽街ですが、エレベーターを3階で降りればそこは別世界。店内は落ち着いた雰囲気ですのでご安心を。
この日は12時から¥8,800のランチコースを予約済み。カウンターの他のお客さんも、皆さん同じコースのようでした。
コースはアコヤ貝の出汁が香る茶碗蒸しからスタート。
次いであん肝と煮ダコが出てきたところで、すかさず日本酒を注文。「愛媛のお酒を・・・」とお願いすると石鎚の「愛」という純米大吟醸が出てきました。
これがかなり美味しくてその後も2回お代わり。後でお会計を見たらグラス1杯あたり¥660と値段もリーズナブルでした。
知ってたらもっと飲んだのに。
さて、この日のコースはこんな内容でした。ツマミも出るし、握りも14貫とボリューム十分。
- アコヤ貝と銀杏の茶碗蒸し
- あん肝、煮だこ
- 中島産サヨリ
- オジサン
- カワハギ、肝
- 新イカ
- 八幡浜産小アジ、あさつき生姜
- バフンウニと半熟イクラの軍艦
- 八戸産トロ
- ノドグロ手巻き
- コハダ
- サワラ藁たたき
- 車エビ
- 赤だし
- 鯖の棒鮨
- 煮アナゴ
- 玉子焼き
- 水菓子(太天柿)
シャリは2種類を使い分け、ネタも寝かしたり火を通したりと仕事もしっかり。満足度の高いランチでした。
コスパも良いし、せっかく松山まで行くなら是非。おすすめです。
食べ終わった時点で14時。お酒も入ったせいか、丸々2時間のランチでした。
送迎は松山城へ
食後は松山城を見に行きます。
事前に「松山城ロープウェイ乗り場に15時」で送迎をお願いしてあったのでちょっとアセりつつ、徒歩で松山城ロープウェイ乗り場へ。
コインロッカーに荷物を預けてロープウェイで松山城に上りました。
ちなみに、ロープウェイのチケットで並行して隣を動いてるリフトにも乗れます。
行きと帰りで両方乗るのが良いね。
山上では景色を眺めたり写真を撮ったり。天守閣には入らずロープウェイ乗り場に戻ってきたら、ちょうどいい時間でした。
お城の中にも入るなら、もう30分必要ですね。
青凪の客室の選びの正解は?
送迎のタクシーに乗って、一路、青凪へ。
目指す「瀬戸内リトリート 青凪」は「エリエールゴルフクラブ松山」というゴルフ場に隣接しています。エリエールというのは、あのティッシュのエリエール。大王製紙が所有するゴルフ場です。
そして青凪自体も大王製紙の所有。もともとは「エリエールスクエア松山」という大王製紙のゲストハウスとして建てられ、安藤忠雄建築として当時から知られた存在だったとのこと。(建築マニアには)
この建物の一部は「エリエール美術館」として一般にも公開されていたものの、客室やプールなど大部分は非公開。
それが、2015年に運営を温故知新に委託してホテルにリニューアル。晴れて一般人も宿泊できるようになりました。
30分ほどでホテルに到着し、まずは1階レセプション奥のラウンジでスパークリングワインを飲みながらチェックイン。
その後、係の人の案内で客室へ。
この日金坊が泊まったのは、本館4階の「4ベッドスイート オーシャンビュー」という部屋。今回は一休で予約しました。一番安かったので。
一歩足を踏み入れると、床から天井まで広がる大きな窓の向こうに、ドドーンと写真でよく見るあの風景が!
海岸から何キロも離れた山間のゴルフ場の中とは思えない絶景。肉眼で見ると写真で見るより海が大きく見えるのは、あの斜めに突き出たプールのせい?
うーむ、さすがは安藤忠雄先生。
本館にある客室は4階の「4ベッドスイート」、5階の「THE AONAGIスイート」の2室だけ。他にプールを上から望むようなパブリックスペースも無いので、この計算し尽くされた景色を見るにはどちらかの客室を確保しなければなりません。
じゃあ本館を選ぶのが正解?というとそんな単純な話でもなく、別館のうち4室は「半露天スイート」という温泉付きの客室になってます。温泉が引かれてるのはこの4室のみ。これは本館にはない魅力。
ということで、これは2泊するのが正解の模様・・・。金坊ももう一回行って、次は半露天スイートに泊まりたいと思います。
贅沢な時間の過ごし方
SonyのBluetoothスピーカーからお気に入りの音楽を流したら、広々としたリビングのソファーに腰かけて一服。瀬戸内海の夕焼けをボーっと眺めます。
手挽きのグラインダーで豆を挽いてコーヒーを淹れるのも良し。冷蔵庫にある珍しいジュースやサイダーを楽しむも良し。
客室のミニバーが全部無料なのも嬉しいね。
部屋の中も素晴らしいけど、館内にも見どころがたくさん。
1階には美術館だった頃の面影を残すギャラリーがあるし、2階のアートラウンジでくつろぐのも贅沢な時間・・・。
アートラウンジに置かれていた「CITRUS SOMMELIER ASSOCIATION」というブランドの柑橘ジュース(はるか×黄金柑×甘夏)、初めて飲んだけど感動モノの美味しさでした。
そして、アートラウンジの隣には、あの細長く突き出したインフィニティプール!
屋外なので実際にプールに入れるのは夏の間だけ。でも、冬でも観賞用にキレイな水がたたえられてるので、プールサイドからプールの奥につながる瀬戸内海を眺めることができます。
実際はプールの先はゴルフコースなんだけどね!
懐石料理をペアリングで愉しむ
ディナーは地下1階ダイニングのテーブル席で。高い天井にコンクリートの壁、窓の外はライトアップされた滝、というシチュエーションで懐石料理をいただきます。
昼に食べ過ぎたこともあり、夕食は遅めの19:30から。
この日のメニューはこちら。
- 先付 揚げたて穴子天麩羅 柚子卸し 熱々の天出汁で
- 前菜 媛鯛昆布〆のみかん和え 河豚煮凍り 伊予牛八幡巻 ガゼ味噌胡瓜 鴨ロース煮
- 吸物 双海名残り牡丹鱧 焼き松茸 紅葉人参
- 造り 本日仕入れの地鮮魚 スマ 媛鯛 太刀魚炙り
- 焼物 白甘鯛油焼き 酢橘 そめ卸し
- 箸洗い 炒り米 柚子 昆布出汁
- 煮物 九絵酒蒸し 巻き白菜 九条かもじ葱 成田粉山椒
- 肉料理 伊予牛フィレのロースト ズッキーニ 瀬戸内玉葱蒸し焼き 八丁味噌 牛蒡 タイムフリット
- 食事 鯛めし 味噌汁 香の物
- 菓子 黒糖プリン
出てくるのは青凪らしいスタイリッシュな懐石。例えば「煮物」といっても、クエの酒蒸しがこんな感じ出てきます。器もカッコいい。
ここのディナーの良いところは、ちゃんとソムリエさんがいるところ。
食事に合わせたペアリングのコースも用意されてます。しかも、ワインだけでなく日本酒やお茶のペアリングまであるという力の入れよう。
金坊は「日本酒ペアリング」を。ソムリエさんのこだわりで、地元愛媛の酒蔵から4種類のお酒をチョイス。
- 石鎚 真精 大吟醸 無濾過原酒
- 山丹政宗 刀 純米大吟醸
- 一刀両断 純米大吟醸 中汲み瓶囲い火入れ
- 初雪盃 純米大吟醸 斗瓶無濾過にごり酒
ソムリエさん曰く、全国各地から取り寄せたお茶を料理と合わせて楽しむ「プレミアム ティーペアリング」も大人気でリピーターも多いとのこと。
お酒飲まない人もペアリングを楽しめるのはいいね!
ダイニングの雰囲気、料理、酒、器・・・全て良かったです。
プールでひと泳ぎして朝食へ
翌朝は早起きして、地下にあるプライベートプールでひと泳ぎ。
予約した一休のプランで1時間無料で借りられたので、朝一(6:00~)で使わせてもらいました。
水着もあるし、タオルや洗面用品も揃ってるので、手ぶらで行っても大丈夫。気軽に使えます。
ジャグジーもあるし、このプールはおすすめ!
朝食は一番早い8:00開始で。夕食はテーブル席だったので、朝食はカウンター席でいただくことに。
朝食は和食。品数豊富で見た目もキレイ。ご飯も進みます。
プールで消費したカロリーを早くも回収。
・・・こうして青凪で過ごす非日常の休日は終わりを迎えました。
広島へ渡ってオマケ旅
帰りの送迎は松山観光港へ。タクシーで山を下り徐々に現実世界に戻っていき、約40分で松山観光港に到着。今日はここから船で広島に渡ろうという計画です。
11:30のスーパージェット(高速船)に乗って広島港まで1時間ちょっと。下船したら目の前から出ている路面電車1号線に乗って広島の中心部を目指します。
「胡町(えびすちょう)」で降りてまずは三越へ。1階と地下に無料で使えるコインロッカーがあるので、こちらで荷物を預けます。
身軽になって向かったのは三越から徒歩1分の「お好み焼き ふみちゃん」。広島に来たからには、やっぱり広島風お好み焼きを食べたかったので。
大きな鉄板にずらりとお好み焼きを並べて華麗な手捌きで焼く店員さん。・・・の後ろに貼られた「広島地御前産 牡蠣の鉄板焼き」の文字を金坊は見逃しませんでした。
ホント幸せ。来てよかった。
オマケの広島旅で想定外の牡蠣を堪能できて大満足。もちろん、お好み焼き(そば肉玉)も美味しかったです。
その後は腹ごなしの街歩き。ここから平和記念公園あたりまで、散歩するにはちょうど良い距離です。
で、オマケのオマケ。
三越に戻ったら地下1階の「うえの」で「あなごめし弁当」を購入。宮島口の本店では予約してあっても受け取るまでに長蛇の列ですが、こちらは並ばずに買える穴場。
予約しておけば時間に合わせて出来立てを用意してもらえます。実は金坊もコインロッカーに預けに来た時に、ついでに立ち寄って予約していたのでした!
各旅行サイトの宿泊料金
各旅行サイトの最新の割引料金はこちらでチェックしてください。
おわりに
いかがでしたか?このブログは、金坊が実際に行って「良かった!」「また行きたい!」と思った場所だけを実体験をもとに紹介する旅ブログです。
あくまでも個人的な体験にもとづいていますので皆さんも同じ体験をできるとは限りませんが、このブログでは実際に行ってみたからこそ分かる見どころや楽しみ方を書いていますので、参考にしていただければ幸いです。
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